【 序 章 】




--------------------------------------------------------------------------- 世界が形を作り始めていた頃、秩序もなく世界が混乱していた頃

1人の神が現れた。


キリア・セレシリス


女の神だった。


神は全てを司り、神は全てを愛した。神は『全神』となり、他の4人の神をも創った。


火を司る男神 シャルス・サラマンドラ

水を司る女神 ミラ・ウィンディーネ

風を司る男神 ファクトル・シルフ

地を司る女神 ナティラ・ノーム


彼らは『四聖神』と呼ばれた。


気候も安定し、餓えもなく争いもなく穏やかな生活が続いた。

それは永遠に続くかに思えた。




しかし全神は狂ってしまった。




何が彼女をそうさせたかは判らない。だが彼女は狂ってしまった。


全てを司る全神が狂えば世界も狂いだす。

地が裂け嵐が続き、世界には光が無くなった。人々は怯え、希望を失った。

そこに在るものは、失望と変わり果てた世界だった。





あるとき1人の男が四聖神を連れて全神の神殿へ向かった。

そして少し経って、地響きが止まり、嵐が去り、世界に光が射した。


全神が正常に戻ったわけではない。全神は封印されたのだ。


人々はその男を崇め、王として世界を任せた。


四聖神は自らを封印し、神は居なくなった。5人の神に就いていた者達は

地を離れ、天に住むことにした。天と地が別れたのである。


天では誰かが世界を動かすことはなかった。地では王が世界を動かすようになった。


全神を封印した王は王になって直ぐにこの世を去った。

王は誰とも結婚しなかったので子供も居なかった。

だから代わって王に立ったのは彼の弟だった。


天では天の、地では地の世界が創られた。


世界は違うが、天人も地人も全神のことを忘れることはなかった。

また、天人は地人を、地人は天人を忘れることもなかった。

されど決して2つの世界が交わることはなく―――。 ― 新たな歴史が刻まれる ―














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